急な方向転換はできない!公的介護保険制度の未来予測

巨大タンカーは急に方向をかえられない

介護保険制度がスタートしてから約15年、その間、制度の矛盾や課題が明らかになるものの、結論としてはここから大きな変更をおこなうことは難しいでしょう。今後も改正や修正はおこなっていくものの、制度のコアの部分が変わることはなく、年金制度の経過をみればわかるように、制度の規模が巨大すぎて、どんなにおんぼろの船であっても出航した以上は懸命につぎはぎしながら進むしか選択肢はないということになります。つまり、将来の介護を検討することが賢明であるということを改めて確認しておきましょう。

制度改正チェックのための5つの切り口

介護保険制度の変更は大前提としてもその変更にも大小があり、自分たちや親の老後や介護プランの影響を及ぼすか否かをしっかりと監視しておかなければならないでしょう。また、政府や行政サービスは仕組みの複雑さをいいことに影響が小さくみえるような変更を仕掛けてきますので、家計に直接影響を与える保険料の負担増や保険料を支払う人の範囲を広げる、利用者の自己負担額の変更、給付メニューの削減や増税による介護保険制度の補てん、この5つにふれるような変更であれば厳しくみるよう心がけましょう。

地域包括システムは成功するのか!?

2025年には介護保険の総費用は25兆円規模に達するとされ、介護保険費用の抑制のために政府が推進しているのが地域包括システムです。2012年の改正で複合型サービスや24時間対応の定期巡回や随時対応型訪問介護看護サービスが創設されましたが、提供体制の整備が市町村により異なることや対応できる事業者が少ないというのが現実です。国は地域のきずなという呪文をかけて在宅介護に舵を切ろうとしており、施設から在宅へというのは悪いことではありませんが、人材不足で高いサービスを提供できる在宅介護の業者がいないのでは、時期尚早、あるいは制度自体に無理があるともいえ、さまざまな方面から意見交換をしていくことも必要でしょう。

介護に就職すると、三年で介護福祉士になることができますし、もっと経験を積めばケアマネージャーになることもできます。